An Ordinary, but Healthy and Cultural Life

日頃の心に溜まる澱を流したい

今週の「きのう何食べた?」が良すぎた話

もう題名の通りで、それ以上でもそれ以下でもないのですが、

私の大好きな「きのう何食べた?」の今週のエピソードが良すぎて、朝からすごくうるうるしたのでその気持ちを記しておきたい。

※ネタバレが含まれているかもしれないので、単行本で読みたい方はご注意ください!※

 

https://morning.kodansha.co.jp/morning/2024/18.html

 

この作品は、普通の人たちの普通の日常を切り取っている作品だと思っています。

主人公カップルはたまたまゲイですが、ゲイというところをわざわざ強く演出せず、わざわざ意味を見出すこともせず、「一緒に生活を営むカップルがたまたまゲイだった」という説明がしっくりくる作品です。

それでも、舞台設定が現代日本だと、同性愛者の取り巻く状況は何の問題もないスムーズな状態とは言えず、シロさんたちもそういうモヤモヤを抱えなければならないシーンがあって、

でもそれを毎日の美味しいごはんや、親しい人たちとの会話によってそっと洗い流している感じがします。

その「そっと」感というか、取り立てて特別なことをしているわけではない感が、この作品の特徴であり魅力だと思うのですが、

今回の話は、その「そっと」感の枠からちょっとだけ外に出てみた、そんなエピソードだったと思います。

 

端的にいうと、この作品で、こんなに幸せそうなシロさんとケンジの表情を見たことがなくて、それにジーンとしてしまったのです。

 

何、この最終回感・・・!

 

ただ、公式がちゃんとアオリで「最終回じゃないよ、まだまだ続きます」とちゃんと書いてくれていたのでホッとしました。

 

そして、最後から1つ前のページのシロさんの表情にすごくグッときました。

シロさんにとって、ケンジの存在がどれだけかけがいのないもので、シロさんがどれだけケンジを大事に思っているかが、表情(と前後のセリフ)からすごく伝わってきます。

 

その表情はケンジは気づかないくらい些細なものとして描かれているのがまたいいんですよね。だって、シロさんはケンジへのアピールにあの表情をしたわけじゃなくて、心の機微が無意識に漏れてしまっただけっていうのが読者にも伝わるから。

「私はこの表情を見るために、この漫画を1巻から20巻以上読んできたんじゃないか」って思わせてくれるくらい、私にとっては忘れられない一コマになりました。

 

早くこの単行本が出てほしい・・!